昨年4月から、音楽科の受験のため鎌田教室にピアノと聴音に通われている方をご紹介します。
中学・高校と合唱の伴奏を一手に弾く受けて来て、高校生になられてからエレクトーンも始めたとの経歴を持つ方です。とても落ち着いた感しの高校生の印象を受けました。お教室に来られて、はじめて弾いてくださったのが、受験ではあまり選択しない、ベートーベンの「悲愴」第3楽章でした。その演奏は音楽的感性に富みリズミカルな表現力を持ち、指先の動きの良さは素晴らしく、和音も早いパッセージも何のその!しかし指の第一関節が少々弱く、その分手首の柔軟さで動きをカバーしていました。不思議なことに第一関節が弱いタッチには聞こえない魅力的な音だったのです。その音楽性を生かせるように、受験にはベートーベンソナタOp2No1を選び練習。まずは、形とタッチを直すためにゆっくりとハノンから・・そのタッチを少しずつ今演奏しているベートーベンのソナタに組み込んで、部分的に直していきました。今は指の強化が出来、いくつかの奏法が出来るようになりました。また現在は和音のPでのタッチを特訓中です。
この頃はお母様に「音が変ったわね~」と言っていただくほどになり、短い間に本当に沢山のテクニック習得の努力をされました。1回1回変化していく様は、教える側にとりましては本当に嬉しいものです。またレッスンももちろんですが、将来の事・好きな音楽の事など色々とお話ししたりレッスンプラスの楽しい時間も大切にしています。これからは、短期間で身につけたテクニックを生かし受験に臨んで頂きたいと願っています。頑張って~!将来の夢のお手伝いに携われる仕事につけている事、私自身幸せを感じる瞬間でもあります。感謝!